実践ナレッジシェア -
JR東日本、東京建設PMO

同期社員の組織横断
コミュニケーション促進

JR東日本の東京建設PMOは、異なる専門分野を持つ社員間のコミュニケーション向上とキャリア形成を目的に、「タニモク」プログラムを入社1年目、2年目、6年目の研修に導入。同期間の絆と多様な視点からのキャリア対話を促進し、組織横断的な研鑽の機会を提供している。

JR東日本 東京建設PMO
  • 導入企業:東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本) 、東京建設プロジェクトマネジメントオフィス(東京建設PMO)
  • 活用シーン:社員間のコミュニケーション向上とキャリア形成
  • 対象者:入社1年目、2年目、6年目の社員
  • 担当者:西山洋輔さん

課題・背景

  • JR東日本の東京建設プロジェクトマネジメントオフィスは、鉄道サービスの基盤となる駅や線路などの新設・改良プロジェクトを行う機関
  • 「土木」「建築」「機械」「事務」の4系統が連携して業務を行っている
  • 4系統の連携が重要であることから、組織を超えた研鑽やキャリア形成イメージの機会提供、活発なコミュニケーションの場の創出が必要だった

タニモク実施概要

「タニモク」を、同期交流研修に長期的に3回導入。

  1. 入社1年目の途中のフォローアップ研修
  2. 入社2年目の組織横断研修
  3. 6年目の若手社員に対する組織横断研修

施策の全体像

「タニモク」を同期ネットワークの関係性向上と多様な視点によるキャリア対話機会の増加のために用い、下記の3つを大事にしていました。

  • 組織を超えて同期同士で研鑽できる機会の創出
  • 目標設定や振返り、キャリア形成をイメージする機会の提供
  • 活発でリアルなコミュニケーションの場を創出

タニモク導入ポイント

  1. 入社1年目の途中のフォローアップ研修

入社から約1年で実施する「同期交流研修」に「タニモク」を導入。ライフラインチャートを使用して自身の経験を見える化。1人あたりのワーク時間は、通常の「タニモク」のタイムテーブルよりも長めに設定し、より理解しあえるようにした。

<参加者の反応>
全体の満足度(5段階評価)は平均4.62で、全員が「自分では気づけなかった目標や個人目標の後押しを得ることができた」と回答しました。具体的なコメントでは、「新たな発見が得られた」「やる気が出た」「共感しあえる同期の意見は受け入れやすい」などポジティブな反応が多く寄せられました。
  1. 入社2年目の組織横断研修

社外のフィールドワーク施設を使用。2日間の研修で、1日目にゲーム性のあるグループワークを通じてチームビルディング研修を行い、2日目は1日目と同じグループで「タニモク」を実施した。「タニモク」では、①の「同期交流研修」時にたてた目標の振り返り。続いて、1日目のグループワークから、自分にどのような強みがあるのかをグループのメンバーからフィードバックする。最後に、目標の達成状況やメンバーの視点から得られた強みを踏まえて、目標のアップデートを行った

<参加者の反応>
「同期と切磋琢磨できると感じた」「半年前の目標を改めて考える機会になった」「すぐに行動に移せるよう より具体的な目標を立てられた」などのコメントがあがった。
  1. 入社6年目の組織横断研修

入社6年目の横断研修では、事前に6年間の振り返りを兼ねたライフラインチャートを宿題に。「タニモク」当日はそれを同期間で共有・フィードバックするとともに、ライフラインチャートを活用して今後のキャリアを考えた。

<参加者の反応>
「やりたいことを改めて認識する機会になった」「自分を見つめ直すきっかけになった」などの感想が寄せられただけでなく、「違う部署の人が考えているキャリアプランを知ることができ、自分のやりたいことのヒントになった」など、同期間のコミュニケーションから自分の可能性を見いだせる結果となった。

成果

全3回の「タニモク」すべてで、高い満足度となった(平均4.72点/5点)。また、同期の絆の強化や、自分では気づけなかった目標や行動の後押しをされたなど、前向きな効果が出ている。また、将来の夢やかなえたいことを考えるきっかけとなり、自分を見つめ直す機会となったとの声が寄せられた。

担当者からのコメント

「タニモク」を通じて同期間のコミュニケーションが促進され、参加者の視野が広がったとの感想がありました。また、今後も新入社員に限らず多様な年次や世代、系統(組織)の社員で実施し、より具体的な提案が出るようなテーマ設定や工夫が必要だと考えています。コロナ禍で減少していたコミュニケーション機会を補完する有意義な時間を提供できたと捉えています。

さらに詳しい情報は、noteの事例記事をご覧ください。